2015年11月25日

ジェンダーギャップ指数2015

2015年版「世界男女格差報告 (Global Gender Gap Report 2015)
※調査対象145ヶ国 」が11月19日に発表されました。

日本は数字から言えば、前年104位から101位 3ランク上がりましたが
2006年から毎年「日本のランクは当然のように低い」のでメディアもあまり
取り上げてないような・・・。
さて、この調査は以下の4つの分野から成っています。

1)Economic Participation and Opportunity(経済活動の参加と機会)
  給与、参加レベル、および専門職での雇用
2)Educational Attainment(教育)
  初等教育や高等・専門教育への就学
3)Health and Survival(健康と生存)
  寿命と男女比
4)Political Empowerment(政治への関与)
  意思決定機関への参画

GGG2015.jpg
男女の格差を指数化して順位化(※指数の算出には、国際労働機関、国連開発計画、世界保健機関などのデータを参考)スコアの最大値は1で高いほど良く、総合スコアは4分野のスコアの平均値とのこと。


順位低迷の理由は、依然、政治と経済の分野において顕著な課題があるということです。
(政治)国会議員や国の意思決定機関に女性が少ない。
(経済)給与の差と、女性の役員や管理職が少ない。


グローバルでも「2006年の男性の平均賃金に2015年、女性の平均賃金がようやく追いついた」ということが見出しになりましたが、日本も、国として「ポジティブ・アクション」の必要性が浮き彫りになっていると言えると思います。

もちろんそれは、企業としても然りです。
「ポジティブ・アクション」は企業ごとに事情が違うので
各企業それぞれどのように取り組んでいくかを、短期ではなく
長期的に計画し実践していくことが大事です。

さて、ここで問題です♪
「ポジティブ・アクション」とは、どんな意味だったでしょう?

1.企業が女性管理職を増やすために女性専用の施策を検討し整備すること

2.能力が同じ男女なら、昇進時に意識して女性を引き上げること

3.固定的な性別による男女の役割分担意識や過去の経緯から
 男女労働者の間に【差】が生じている場合、それを解消しようとする取組

はいもちろん正解は3番です(*^_^*)

1や2は、ポジティブ・アクションそのものの意味ではなく
ポジティブ・アクションを必要とする企業が検討した結果
自社で選択した個々の取組の例の一つと言えます。

ポジティブ・アクションそのものの意味は
様々な【思い込み】により、男女【差】が存在した場合、それを解消する取組のこと

それを踏まえて、ダイバーシティ推進と
女性リーダーを増やすメリットもおさらいしたいと思います。


職場で考えると、属性が異なる場合、価値観も異なりやすく、
意見の対立も起こりやすいものです。
この対立を安易に回避するのではなく、
多様だからこそ生まれる、さまざまな意見を検討し、多面的に考えることで、
新しいアイデアや提案が生まれ、強くて柔軟な組織を作ることが可能になります。

多様性を持つ組織は新しい価値を生み出す成長性が高まると言えますよね


posted by Yukiko at 13:08| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月19日

共感と共感的理解の違い

今日は、普段つかっている「共感」について
すこし掘り下げて考えてみたいと思います。

Woomaxは、女性脳は「共感」が大事
と研修でお伝えしているのですが、果たして、本当にそうなのか?

共感とは
デジタル大辞泉によれば「他人の意見や感情などにそのとおりだと 感じること。また、その気持ち。」とある。

neuron.png

では、それってどんな状態?と問われると、

同僚と飲みに行き、上司への不満を聞いて「ええ!ひどいね!その上司ムカつくねー!」と憤慨する。
好きなアーティストのコンサートに行って友人と「あの曲最高だよね!」と盛り上がる。
朝ドラのヒロインに自分を重ねて、ランチ時に「私だったら○○するなー」「私はあそこで▲▲選ぶわ」と談義する。

こうした日常の「感情や思考の動き」をイメージしませんか?

「共感」とは、「感情の共有」なので、
相手が「うれしい!」と感じるときに、「相手はうれしいんだな」と理解するだけでなく自分もうれしくなる体験であり、苦しいときも同じく「相手がつらい」と感じるときに「つらいんだな」と理解するだけでなく、自分もつらくなるという体験です。

これを考えると、私の場合は、
うれしいときは良いですが、つらいときに「他者にも共感してほしい」などという欲求自体がほぼ無くなります。
しかし、心理学でいうところの「共感的理解」はつらいときに相手にしてもらえると
本当に救われるなって思います。

「共感的理解」とはあくまで共感“的”なのであって、共感ではありません。
図にするとこんな感じ
kyoukan.png

管理職研修で、私たちがお伝えしている「共感」は「共感的理解」のことです。
たとえば、部下の無体な言動を前にして、どうしてもそれを受け入れられないこともあるでしょう。
本当は否定したり、諭したりしたいのに、管理職研修で求められたから、無理して<傾聴>して聴き続けます。
ここで真面目な管理職は、「この部下の言ってることを受け入れたフリ」に対して疑問を持ったり、苦痛に思ってしまいます。

これは「共感的理解」ではなく「共感」をしてしまったことによる不具合です。
「共感的理解」は、自分の価値観の中で受容できない言動を、心広く、すべて受け入れるといったシンプルなことではなく、価値観の違いを自分ではっきり認識すること、その上で相手の言うことを受け止めるという複合的なプロセスが必要です。また、その際に「良い悪い」の「ジャッジ」も「あえてしない」ことも重要です。

お互いが、否定した、否定されたと感じない状態をつくってから
「職務の目的に適った最良の一手は何か?」が生まれていくのです。


女性脳は、むやみに相手に「共感」を強要することは危険だということを知ることも重要です。
ビジネスシーンでは「共感的理解」が大事だということです。


posted by Yukiko at 09:30| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月04日

理想のワークスタイルを研究する女子Lab

さてさて、本日はマイナビさんの女子Lab企画の中で
弊社の佐野愛子が、ABC-MARTの「働き方改革」について
若き女性リーダーお二人にインタビューした記事がUPされました

記事はこちらの画像をクリック
ABC.jpg

「店舗のレイアウト変更を営業時間内に行う」
お客様が少なく、スタッフの人数に余裕のある夕方にレイアウト変更。
夜に残業するのではなく、頭も身体も機敏に動ける朝の開店前を活用する。
1時間早く出て来たら、1時間早く帰ることも意識しているとのこと。


現場もしっかり働き方改革のアイデアを出し、実践する。
こうした風土があるということはすごく大事ですね。




昨年は「女性が活躍している企業特集」でGEさんに
私がインタビューさせていただきました。
糖質マネジメントする直前で一番肥えてて恐ろしい画像に身が凍りそうです


posted by Yukiko at 14:37| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月28日

ロールモデルは本当に要るのか?

連日、ダイバーシティや女性活躍の研修を担当させていただき
うれしい限りの今日この頃。

本日は、女性活躍推進の課題としてよく出るのが「ロールモデルの不在」
「ロールモデルがいないこと」と「自分のキャリアデザイン」って
因果関係が成立するのかな?ということを考えてみたいと思います。

まず、

@知らないことはイメージできない。
Aイメージできないことは行動できない。
B行動できないことは実現しない。

知らないことは知りたい。
だから、ロールモデルが必要・・・という論理においては
たしかに因果関係は成り立つかもしれません。
xf3175067841w (1).jpg

というわけで、40代〜50代以上の諸先輩の、いろんな壁に頭をゴツゴツぶつけながら
切り拓いてきたキャリアスタイルを聴く機会を設けると

「あそこまで求められるのはつらい」
「もともと彼女たちはそれが得意(好き)なんだろうけど、私には無理」

という意見が出てくる

つまり、
「(私の)ロールモデルには、ならない・・・。
ということです。

しかし、その判断はどこから生まれてくるのでしょうか?
「知らないことはイメージすらできない」ので「判断のしようがない」はずのわけです。
これは、知らないという状態ではなく、自分の中に何かしらのイメージがあるから
「それと違う」と判断しているわけですね。

ただ、そもそも、組織は、回転寿司の寿司ように、
あらゆるタイプのロールモデルをベルトコンベアに量産して、
好きなロールモデルをチョイスしてもらうシステムではありません。

自組織を見渡して「ロールモデルがいない!」とのたまうのは、
キャリアデザインを描く本人が、まるで回転寿司に入ったお客気分で
「好きなネタが流れてこない!」と言っているように見えます。

そもそも組織と働く人間の関係が、回転寿司屋さんとお客様の関係とはちがうのだから
いないことを言い訳にせず、もっと違う視点で自分のキャリアを考えてもいいとおもいます。

「ロールモデル」不在は、多様化した今「白馬の王子さま」が居ないということと同じ。

それよりも、自分自身の強み(得意なこと)、やりたいこと、求められていることをしっかり
自己内対話で明確にすることで自分の中のロールパーツを磨いていくことのほうが
自分らしいキャリアを構築できると思います。

自己内対話では前回ブログに書かせていただいた
自分の動機づけ、モチベーションスイッチが
目的型なのか、回避型なのか・・・に於いても違うので
回避型の人は、いきなり自分の強みを考えるというよりは
強みを発見するにも「絶対○○な自分はいや!」「絶対▲▲にはなりたくない!」を
明確にしてから、「じゃあ、どうずる?」「じゃあ、何ならできる?」を
対話していくと良いなあと思います。

というわけで、結論は
「自分が欲するロールモデルは、必要・不必要を論じる前に居ない。」
「様々な人の様々なロールパーツを組み合わせて、
     自分のロールモデルをイメージするのは自分」
「ロールモデルがいないということは、
     自分がこの先のキャリアを考えられない理由にはならない」
ということです(*´▽`*)

自分のキャリアのハンドルは自分でしっかり握っていきましょう!


posted by Yukiko at 12:44| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月21日

多様な価値観の中で「結論から話せ」でOKなのか?

最近、タイトルのようなことを思います。

いや、研修ではたしかに、プレゼンでは
まず結論(Point)を述べて、
次に理由(Reason)を説明し、
具体的な例(Example)を出した後、
最後にまとめ(Point)を述べる「PREP法」をお伝えしていますが

プレゼンとまではいかない日常のコミュニケーション、
多様な価値観が溢れているこのご時世で
いきなりまず結論というのも
中々誤解を生んでいるのではないかな〜〜〜と思うことが、しばしば。

例えば、
「糖質マネジメントをお勧めする」というPoint<結論>については
「確実に痩せたい!」という欲求がある人に対して有効なもの。
「美味しい食生活を楽しみたい!」という欲求のほうが高い人には
次に「なぜならば、実はインスリンが体重増加の直接要因 です。
インスリンを大量分泌させるのは糖質のみなので、糖質の摂り過ぎをやめれば
体重は減っていくからです。」
等、理由を続けて言っても、
「でも、白米って美味しいんだよね〜という、些かトンチンカンな返事が返ってきてしまう。
「うん。白米は美味しいと思う。・・・ってあれ?そもそも、何の話だっけ?」


ぴかぴか(新しい)いきなり、結論から言うのではなく、
  目的や前提条件をしっかり確認することぴかぴか(新しい)


多様性を受容した状態の中のコミュニケーションをより良いものにするには
まず、言葉を尽くすことがとても大事なのだと実感しております。

iStock_000011982450XSmall.jpg
posted by Yukiko at 15:21| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月31日

自由と選択の結果

お久しぶりです。竹之内幸子です。

ブログ、1か月以上放置してしまいました・・・・。

恒例・7月の社員旅行、今年は大阪に!

初の吉本新喜劇
11755204_847293515319161_1251715127619747454_n.jpg

リッツのクラブハウスでくつろぎ
syainn.jpg

灼熱のUSJ、初ハリポタ
11811569_847656068616239_2828999146810878782_n.jpg

楽しく過ごすことが出来ました!
7月は決算月。Woomaxになって第三期目が本日で終了。

おかげさまで、立ち上げの1年目から3年目の今ぴかぴか(新しい)「全員目標達成」ぴかぴか(新しい)が実現しました。
私の方針はただ一つ。

「君は自由だ。選びたまえ」

はい。サルトルです。

目的を共有し、目標を決めたら、常にメンバー自身が「自由に」「様々な選択」の連続。
コミット&アカウンタビリテイ、Woomax流は実はサルトル?
今日はこれから大手ゼネコン様での講演&ワールドカフェ(*´▽`*)

明日からの第四期も、お志事、がんばります!

女性活躍観点ではぜひおすすめしたいマネジメントです。



posted by Yukiko at 12:40| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月25日

株式会社アイネットの社外取締役に就任いたしました。

昨日の定時株主総会で、無事株主様方からご承認をいただきましたので
株式会社アイネット(コード番号 9600 東証第一部)の社外取締役となりました。

「女性活躍推進の専門家」として、迎えられましたので
意識も新たに、精進の上、務めさせていただきたいと思います。
11402347_833132530068593_3302139023043062519_o.jpg
2週間前に株主総会のリハーサルにも参加させていただき
議長と弁護士さんのリアルな想定問答も興味深く学ばせていただいた後、
昨日、人生初の株主総会!
本番は本番で違うドラマがあるのだと、より深い学びになりました。

その後、会食を兼ねた取締役会に参加。分厚い資料に、頭が沸騰しそうですが、
この年になっても、まったく新しい分野のことを学べるのは少しワクワクもしています。
ごちそうも美味しかったしな〜。
oosima.jpg

オフィスに戻り7月2日の日経ビジネス課長塾「女性リーダー塾」のテキストを仕上げ
新しく社員が入るので労務士さんとも来期からしっかり契約をすることとし、
ドームへ巨人戦、オレンジ闘魂デーに観に行きましたが、惜敗。

おかしい。私がドームに行くときは巨人が勝つはずなのに・・・。

そして、今、札幌にいます。
なかなかブログ更新できないのですが、今日はニュースがあったので
つらつら書いてみました!!

これから、札幌のお客様とまたまた美味しいものを頂きに行ってきます。
ああ、ちょっと最近糖質過剰摂取気味〜〜〜

posted by Yukiko at 18:33| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月14日

女性リーダーに必要なチカラとは?

パソナさんが、女性リーダーに関する調査結果2015を発表しましたね。
(対象;主任クラス以上の役職に就いている20歳〜49歳の女性1,000名)

ニュースでは
「働く女性の3割が恋愛・結婚より仕事を優先したい」など
読者の目を引きそうなキーワードで、見出しが書かれていましたが
私は女性たち自身に「より活躍するために必要だと思う力・スキルとは?」に注目しました。

1位はやはり「感情をコントロールできること」

skil.png

2位以下、「誰に対しても公平であること」「物事を柔軟に考えること」「論理的に物事を説明できること」
どれも「うんうん!」とうなづける必要なチカラですね。

いつも研修では以下の通り説明しています。
私は「女性の方が感情的だ」とは思わないのですが、
周りに「感情的だと捉えられやすい」とは思います。

その理由が価値判断の基軸が「気持ち」だからだと思います。
図1女性は気持ち.png

私は、多くの女性が「自分(の気持ち)をわかってほしい」という欲求を持ち、
「わかってもらえたら、(ほぼ、無条件に)嬉しい」と感じる生き物だと思っております。
だからこそ、相手のこと(気持ち)も「わかりたい」と思っています。
これが(共感欲求)の源泉だと思います。
※個の違いはあると思いますので、もちろんすべての女性が・・・とは言い切りません。

何が言いたいのかというと、私は感情コントロールのベースを
「わかってほしい」ではなく「わかってもらえたら奇跡→嬉しい→感謝」に変換すると
ラクになると思うよ!ということです。

ダイバーシティな世の中なので、自分の「アタリマエ」は他の人の「アタリマエ」とは限りません。
それが真に理解できていたら「わかってほしい」という欲求自体がなくなります。

「え〜、“わかってほしい”という欲求を持つことはダメなことなの〜?」
という疑問を持たれる方もいるでしょう。

「ダメだ」とは申しませんが、おススメもいたしません。
おススメは「“わかってもらえたら奇跡”というスタンスを持つこと」です。

なぜならば、「わかってほしい」からは「わかってくれない」という
<不安><不満>につながるから。
<不安>と<不満>は感情コントロールの妨げになりますよね。

だからこそ、感情コントロール力を上げるには、まず、「わかってほしい」を
「わかってもらえたら奇跡!嬉しい!感謝!」
・・・を頭だけでなく、心から、そう実感することが大事です(*‘∀‘)

カルビーのHPダイバーシティ推進のページ掲げられているのは
推進のステップは「理解→納得→行動」の順番。

理解(頭)、納得(心)したら人は自然に行動する。
行動したら必ずなんらかの結果は出る。

この繰り返し、この積み重ねなんですよね〜〜〜。
posted by Yukiko at 18:46| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月25日

自分の中のバイアス・思い込みの枠について考える

先週、LUMINEの「働く女性を応援するスペシャルムービー」と銘打った動画CMが炎上しました。
現在、LUMINEのHPこじんまりとお詫びが載っていて、
その動画も消されており、炎上の中身経緯をご存知ない方はこちらのブログをご参照くださると理解できるかと存じます。

今回のびっくりは、Facebookでもコメントしましたが、制作会社にも、LUMINEにも
何階層もあるであろう決裁プロセスが「これイカンやろ。」と疑問を呈することなく進行したこと。
システムにダイバーシティが入ってなかった、もしくは受容していなかったということです。

LUMINEはもう10年も尾形真理子さんと蜷川実花さんタッグの素晴らしいポスター作ってるわけですから、横でもしっかり連携していただきたいです。
今回のキャッチコピーも深いですね。尾形真理子さん、本当にすごい。
恋は奇跡。愛は意思。
making_150202_03.jpg

さて、他から指摘されないと(刺激を受けないと)自分の価値観(思い込み)の枠に気づけないというのは世の常だと感じた事例をもうひとつ。

毎週日曜13時スタートの「噂の!東京マガジン」(TBS系)
もう26年続いているこの老舗番組の人気コーナーは「やって!TRY」。
取材班が街ロケに出向き、適当に選んだ若い女性に料理を実演してもらうという内容はスタート時から変わらない。

シューマイを作れと言われて、蒸籠に直火をかけて炎上したり
錦糸卵を金紙卵と理解していて金色の紙を折って作った容器にスクランブルエッグらしきものを入れたり、中々、ぶっ飛んだつわもの”料理を披露する若い女子をさんざん紹介したあと
スタジオで、プロに同じ内容の料理を作ってもらい、「こう作りましょうね!」という教育?するコーナー。

四半世紀脈々と続けているが、ターゲットは「TRY女子の皆さん」と称して
街ゆく「若い女性」のみ、固定、変わらず・・・なのである。

なぜ「若い女性」なのか?
絵的に面白いのは「若い女性」だという理由は何か?
若いも若くないも含め「男性」ならどうなのか?
若くない「女性」はなぜ含まれないのか?

「家庭料理の出来なさ加減を笑う(憂う)目的」として考えたときに透けて見えるモノは
「家庭料理は女性がつくるもの」という前提条件

若くない「女性」は家庭料理を「作れて当たり前」ゆえに「失敗したら笑えない(シャレにならない)」から声をかけない。
若いも若くないも「男性」は家庭料理を「作れなくても当たり前」ゆえに「(失敗しても当たり前で)面白くない」から声をかけない。

若い「女性」は「作れて当たり前」の属性だが、経験値が少なく、作れない人も多いだろう。これって、作れないことをみんなで笑っていい対象だ。

こういったバイアスの積み重ねが四半世紀も脈々と続いており、今も、疑問を持たないで
乗せられて笑っちゃうことにあるような気がします。

何の事前準備もなしに、人前で、いきなり、シューマイやら錦糸卵を、美味しく、美しく作れる人ってそんなに沢山いるだろうか?
新橋あたりで「やってTRY」実際ロケしてみたらどうか。

女性の社会進出とともに男性の家庭での役割をもっと考える時期に来ている日本
OECD加盟国「男性が家事をしないランキング」で堂々3位の日本

kaji.gif

日曜日の昼下がり、のんきに「家庭料理が出来ない若い女性」のみを笑っていて良いのでしょうか?

みなさんも自分のバイアス、価値観の枠、思い込みについて考えてみてください。
自分も何かしらのバイアスを持っているはず。
気づくには、違う価値観と触れ合うことが最も大事だと強く思った最近の出来事2件でありました。

posted by Yukiko at 10:28| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月04日

握手の効力

先ほど、内閣府中央合同庁舎で有村治子国務大臣 女性活躍・行政改革・国家公務員制度担当 内閣府特命担当大臣にお会いすることが出来ました。

本日は、2014年ミス・ワールドの河合ひかるさんと準ミス・ワールドの吉岡仁美さんが、
国際貢献・女性の尊厳・地位向上を理念に掲げ、64年の歴史を積み重ねてきた
ミス・ワールド』の活動を有村大臣にお話しさせていただくという機会で、
ミス・ワールド・ジャパン2015実行委員会オフィシャルアドバイザーを
務めさせていただくことになった私も臨席させていただきました。

今回、大臣は、まず握手で我々を迎えてくださいました。
その後、座ってお話しさせていただいたのですが、
ミス・ワールドの社会貢献活動についての話が
終わったころ、再度、ミスの二人に握手を求められ、

「日本では日常の挨拶で握手まですることはあまり少ないと思うけど
 しっかり練習したほうが良いですよ。」

というアドバイスをくださいました。

「なぜならば、「握手」で、その人の想いや信念、それに対する行動力が測れる
 握り返す力、握り返し方が弱ければ、意思を持っていないと判断される。
 政治家は握手の0.3秒でその人を判断する。せっかくの素晴らしい活動も
 握手が弱いと意思の弱い受動的な活動と誤解されるリスクがある。主体的に能動的に
 自ら行動していることを伝えるために、海外での活動を意識するなら尚のこと
 握手の印象を良くすることを意識したほうが良い。」
akusu.jpg

 
背筋が伸びる思いでした。
一番最初のご挨拶の握手、私は「大臣の手、暖かいなあ。私の手は冷たくて申し訳ないわ」
・・・なんて、のん気に考えていたので、さぞ弱い握手であったことでしょう。

「初めまして」のご挨拶はそんな“反応”をしていてはいけない。
しっかり「目的」を持ち「自分の意思」を伝えるつもりで対峙することが礼儀。
なぜならば、人と人の出会いは「一期一会」だから。

あらためて、非言語で相手に伝わることは握手に限らず様々ある。
どんな時も意識していきたいと心を新たにさせていただきました。

有村大臣に、私の本業であるダイバーシティ推進・女性活躍推進にかかわる活動で
この「握手の効力」についてのお話をさせていただいても良いかお伺いを立てたところ
快諾いただいたので早速ブログでご紹介させていただきました。

11039540_10152578776401986_1434005101_n.jpg

↑の写真は、有村大臣を囲むミスのお二人と、2013年からミス・ワールドのオフィシャルアドバイザーを担当されている元・フジテレビアナウンサー 美道研究家のHIROKOさんです♪

11039566_10152578970466986_679227264_n.jpg
そして、今回ミスのお二人が大臣にお土産としてお渡ししたのは
同じく公式アドバイザーである手漉き和紙を普及する会PIARAS代表の木南裕美子さんプロデュースの『ミス・ワールド』ロゴマークの透かしが入った手漉き和紙の懐紙ですぴかぴか(新しい)
大臣はお抹茶が大好きとのことで、懐紙も日常的にお使いとのこと
手漉き和紙のことも襞の作り方まで良くご存知でとても喜んでくださいました。

posted by Yukiko at 14:24| ☆ダイバーシティ・女性活躍推進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。